TO CONNECT THE INSIDE AND THE OUTSIDE

臼田 那智|USUDA Nachi

2019

これから新作を手掛けていくのだが、そのイメージがどうしてもこうしても赤くて仕方がない!作品の表象というより、内面が既に、もとある状態から赤であり、それは絶対的に変えることができない。植物や土や木といった自然の色を変えられないのと同じ。今までの作品に登場した嗜好的な赤とは違う。自分が自分の中を、どこまでも深くどこまでも深く、彷徨い探し果てた先にある、「超社会的」なイメージが赤なのだ!そのイメージはどうやら絶対。今からそれを丁寧に紡ぎだし、現実に出現させるのが、これからの私のやることなんだと思います。

それは土の中にあります。土を深さ5メートルは掘っていって、横に10メートルは進みます。掘っていくとそこにある居場所が出来てきました。明かりがないから、火を灯します。何か書き留めるための机を用意します。火を灯し机を置いた、残り少ない面積を大きく使って、土の上を耕したら、白でマークを残します。なぜマークを残すのか、そのマークの意味は何か、今のところは不明です。その地上では、焚き火を起こし、5〜10名くらいで踊りを踊っています。踊りの様子は薄らぼんやりとしているのですが、そこに居合わせる人たちの中で、正気の沙汰ではない人がちらほらいます。無理やり参加をさせられた人も何人かはいます。夜に決行します。輪をつくって踊る人たちは、お互いにわかり合うこと、共に生きていくこと、分かり合えない他者同士が、より良い社会をつくるために、意図的にそのようなことを意識して踊ります。

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