山灰庵 San-kai an

瀬川 辰馬|SEGAWA Tatsuma

2014

本作品では、小砂地域で採取した廃品を粉砕し、釉薬の着色剤として用いた器を複数展示します。
冷蔵庫、テレビ、扇風機。小砂の豊かな自然のなかに、これらの人工物を見つけると我々は異物として認識してしまいます。
しかし、そのような人工物たちも、金属をはじめとする様々な無機物を練り固めたものに過ぎません。
冷蔵庫は、はじめから冷蔵庫として存在していた訳ではなく、種々の鉱物がその姿を変えたものです。
そのような意味に於いて、山から陶土を掘り起こすことと、冷蔵庫を拾ってくることの間に本質的な差異はない、と私は考えます。

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